今はニートの私ですが、彼と付き合いはじめた当初は、外資系企業で働くキャリアウーマン(言い方古い笑?)でした。
彼と出会って、彼との恋愛が進むにつれ、私は仕事そっちのけで彼といつ会えるかばかりを気にするようになりました。
仕事やプライベートの予定がいつもたくさん詰まっている彼にとってみれば、ただ次に会える時をじっと待つ女は重たかったし、つまらなかったのだと思います。
男性は狩りが好きといいますしね。
恋愛の始まりは、彼の猛プッシュ
経営者の彼は、会食が多い。
それでも最初、追いかけられていたときは、「忙しい」と言うわりに、「〇日は?」とピンポイントであるものの、3~5日前くらいに誘ってくれて、週に1回は、仕事帰りや週末にデートをしていました。
私は彼の誘いにOKか、NGを出して楽しんでいるだけで、まさに追いかけられている特権(笑)
いい歳して、男性の気持ちは「セックスするまでがピーク」という常識を完全に無視して、彼の熱はずっと続き、私はずっとこのまま彼に愛されると勝手に思い込んでいました。
この心理状態は、心理学用語では、楽観バイアスというのですね。
楽観バイアスとは、物事を自分にとって都合よく解釈してしまう脳のクセをいいます。
私はこの言葉を大地震の備えの場面で知ったのですが、「自分は大丈夫だ、何とかなる」という心理が大地震やその他の自然災害の備えへの軽信につながり、避難が遅れたり、備蓄品がなくて困窮するなど、生命や健康の維持に不利益を生じさせる可能性があるということです。
確かに。
ただ、この楽観バイアスというのは、日常生活では、「〇〇だったらどうしよう?」という根拠のない不安(例えば恋愛なら「彼が浮気していたらどうしよう?」という不毛な不安など、私もよく陥る類のもの)には、プラスの方向で作用し、私は大丈夫、と信じられることはストレスの軽減になります。
恋愛で最も多い失敗は、ワケのわからない不安に振り回された挙句、相手に八当たりする「自滅」と言われていますから。
将来は明るいと期待できる、私たちはうまくいっていると信じられることは、恋愛ではメリットのほうが大きいです。
しかし私の場合、この楽観バイアスに何も根拠がありませんでした。
ただ、やみくもに彼の好意を妄信するだけで、それは何かのきっかけですぐに崩れ去る脆いものです。
無意識の脳のクセに依存していただけだったのですから。
付き合って半年くらいで、立場は逆転して彼を追いかけまくる
楽観バイアスに心地よく乗っかり、追いかけられてモテ女気分を満喫していたのは当初半年間のみ。
その後は、巷の恋愛ハウツー本に書かれているとおり、じわじわと立場は逆転し、気付けばLINEの連絡も、デートの誘いも、私発信ばかり。
この時、軌道修正できればよかったのですが、私はそれでもなお、楽観バイアスにしがみついていました。
恋愛ハウツーを学ぶ気もなく、私は愛されていると妄信して、ただただ彼を待つ。
しかし一方で彼の気持ちは反比例のグラフのように、下降していたのです。
付き合って1年、彼とのデートはすでに月に1~2回に減っていました。
男は追われると逃げるもの、放っておけば元気を取り戻して帰ってくる。
この時にそれを知ってたら、もっと彼に愛されたのでしょうか。